凍りつくように冷たいフォード・フォーカスのハンドルに額を押し付けながら、私の眉間にはじっとりと汗がにじんでいました。その間も、双子たちはルームミラーにヒビが入るんじゃないかと思うほどの金切り声で泣き叫んでいます。まだ自宅の駐車場から出発すらしていないというのに。フローレンスとマティルダを、まるでちょっと攻撃的なマシュマロみたいに見える、お揃いの分厚いスノースーツに押し込むために、45分も悪戦苦闘したばかりでした。そして、現代の子育てにおける恐ろしい真実に気づいたのです。「モコモコのダウンコートを着せたままでは、物理的にチャイルドシートのベルトが締まらない」ということに。
私はハーネスのベルトを力いっぱい引っ張りました。固く閉まった手作りパスタソースの瓶を開ける時のような、必死の力で引っ張ったのです。でも、まったくダメ。娘たちを包み込む15センチもの分厚い合成ダウンにベルトが弾き返されるだけでした。娘たちは身動き一つとれず、激怒し、そして何より「全く安全ではない」状態だったのです。
その瞬間、12月の寒さから赤ちゃんの命を守るための私のやり方が、根本的に間違っていたことに気づきました。寒くなったら分厚いコートを着るのが当たり前だと思って生きてきたので、当然赤ちゃんにもそうするものだと思い込んでいたのです。お店で見つけられる限り最も分厚くて、難攻不落の要塞のような防寒着を買い、ファスナーを上げて「これでよし」と満足する。でも実はこれ、本来やるべきこととは「完全に真逆」だったのです。
頭を抱えたチャイルドシートの物理学
凍えるような車内で、不満を爆発させる娘たちをよそにスマホを必死でスクロールしていると、血の気が引くような安全ガイドラインを目にしました。のちに小児科の先生も、次の健診でこのことをあっさりと認めたのです。私の1時間の涙と苦労を救ってくれたかもしれない、そんな天地がひっくり返るような事実を、先生はまるで大したことじゃないかのようにサラッと教えてくれました。
どうやら、モコモコの冬服の中身は「ただの空気」のようです。もし交通事故に遭ったとき(まさにそのために私はあの憎きベルトを締めようとしていたわけですが)、ものすごい衝撃でコートの中のフワフワの空気が一瞬にして押し出されてしまいます。つまり、駐車場ではキツく締まっているように見えたハーネスが、衝突の衝撃で急に危険なほど緩んでしまい、子どもがシートからスポンと飛び出してしまうほどの隙間ができてしまうのです。
だから私は、ロンドンの刺さるような冷たい風の中で、自慢げに買ったばかりの高いモコモコスノースーツを脱ぎ捨てさせました。そして、部屋着姿になった娘たちの膝に必死でブランケットを掛けたのです。娘たちは「ママ、頭おかしくなったの?」という目で私を見ていましたし、私自身も正気を失った気分でした。この一連の出来事は、冬の子育てにおける過酷な通過儀礼です。普段着のままシートに座らせてベルトをしっかり締め、その上からブランケットを掛けるしかないのだと悟った瞬間、スムーズに朝の出発を済ませるという私の夢は儚くも散ったのでした。
汗ばむ首元と、私の間違った生物学の知識
赤ちゃんの冬のアウターがどう機能するのかという私の根本的な勘違いは、車の中だけでは終わりませんでした。赤ちゃんの体がどうやって寒さに対応するのか、その全てにおいて間違っていたのです。最初の数ヶ月、私は娘たちの「手」の冷たさばかりを気にしていました。マティルダの小さな指に触れて、それが冷凍庫のフィッシュフライみたいに冷たいと感じると、まるで北極探検にでも行くかのように、すぐさま何枚も服を着せ込んでいたのです。
家庭訪問の際、保健師さんにこの話をしたら笑われてしまいました。保健師さんいわく、赤ちゃんの循環器系は手足の先を温めるのがとても苦手で、温かい血液をすべて重要な内臓に回してしまうのだとか。だから、体の芯はポカポカでも、手足は氷のように冷たくなってしまうのだそうです。それに、小さな赤ちゃんは震えることで体温を上げる機能がなく、一度本当に冷え切ってしまうと元に戻すための体脂肪も足りないのだと。言わせてもらえば、これって生物学的な欠陥デザインで恐ろしいですよね。
手を触ってパニックになる代わりに、首の後ろに指を2本入れてみるように教わりました。そこが温かくてサラッとしていれば大丈夫。もし赤くなっていたり、じっとり汗ばんでいたりしたら、それは着せすぎのサイン。布でできた小さな牢獄の中で、赤ちゃんは静かにローストされている状態なのだそうです。その日の午後、フローレンスの首元をチェックしてみると、なんとマラソンランナーのように汗だくになっていました。私は室内だというのに、肌着、ロンパース、カーディガンを着せ、さらにブランケットまで掛けていたのです。彼女はきっと、あまりの暑さで幻覚を見ていたに違いありません。
赤ちゃん用手袋のどうしようもない無力さ
私はどうやら苦労を背負い込むタイプのようで、最初は小さなベビー用手袋を買って、冷たい手の問題を解決しようとしました。もしあなたが、手足をバタバタさせる1歳児に5本指の手袋をはめようとしたことがないのなら、それがどんな体験か説明させてください。それはまるで、「ものすごく怒っている、ヌルヌル滑るタコ」に靴下を履かせようとするようなものです。

なんとか手首の入り口までは手を入れることができても、親指が親指用の穴に入ってくれることは絶対にありません。親指はいつも人差し指の穴に他の指と一緒にギュウギュウに詰め込まれ、手袋の横では空っぽの親指部分がプランプランと揺れています。外側から布をつまんでモミモミしながら、なんとか親指を正しい位置に誘導しようとする間、赤ちゃんは「可哀想に」という同情と怒りが入り混じった目でこちらを見つめています。そして、ちょっと目を離した隙に、彼らは手袋を口元に持っていき、指先をパクッと噛んでズルリと脱ぎ捨て、泥たまりに向かって一直線に投げ捨てるのです。
最終的に、私はあの「ひも付き手袋」作戦も試しました。長いひもで繋がった手袋を、コートの袖に通すあれです。でも結果は、娘たちが手袋を引っ張り出して、ヨダレまみれの奇妙なネックレスのように首からぶら下げ、ドアの取っ手に何度も引っかかるだけでした。手首をくるっと折り返して手を完全に袖の中に包み込めるカバーオールを買うか、「手はちょっと冷たいものなんだ」と受け入れるか。分離型の手袋をめぐる赤ちゃんとの戦いは、親が百戦百敗する運命にあるのですから。
マフラーについては語りたくもありません。あれは基本的に、3分で吐き戻しにまみれる「おしゃれな首絞めリスク」でしかないので、今すぐゴミ箱へ直行させてください。
大号泣させない重ね着(レイヤリング)のコツ
車内では分厚いモコモコのアウターが使い物にならず、体温調節にも最悪だと悟ったあと、私は「重ね着(レイヤリング)の極意」を学ぶことになりました。どこかで聞いたような医学的なアドバイスに「プラスワン・ルール」というものがあります。大人が快適に感じる服装に、もう1枚プラスして赤ちゃんに着せるというものです。問題は、私の体内サーモスタットが壊れていて、11月でもTシャツで過ごしていること。だから、この計算式がいつもおかしくなってしまうのです。
秘密はベースレイヤー(肌着)の選び方にあります。化学繊維のポリエステルを素肌に直接着せると、汗をかき、その汗がこもって冷え、気づけば公園のど真ん中で冷たく湿った幼児が泣き叫ぶ羽目になります。だから、通気性の良い素材が絶対に必要なのです。
色々試して最終的にたどり着いたのが、オーガニックベビー ロンパース 長袖 ヘンリー ウィンター ボディスーツでした。これが本当に、冬の私の精神状態を救ってくれたんです。オーガニックコットンのベースレイヤーなので、通気性がよく、あの不快なベタベタした汗を閉じ込めません。でも本当に天才的なのは、3つのボタンがついたヘンリーネックの首元です。赤ちゃんって体のわりに頭がすごく大きいので、キツくて伸縮性のある首回りを耳の上から無理やり引っ張って着せようとすると、大抵すぐに大号泣が始まります。でもこのボタンのおかげで、バトルをせずにスッと着せられますし、素材がとても柔らかいので、化学繊維を着せた時のようにフローレンスがすぐに胸を掻きむしることもなくなりました。
ミドルレイヤー(中間着)には、温かさを逃がさないものが必要です。私たちはベビースウェーター オーガニックコットン タートルネック 長袖を使っていますが、これには良いところと悪いところがあります。オーガニックコットンの肌触りは最高ですし、アウターの下に重ね着すれば確実にポカポカになります。でも、幼児にタートルネックを着せようと決めた人は、タートルネックを見た瞬間に丸太のように全身を硬直させる子どもと格闘したことがない人に違いありません。いざ着せてしまえば、アルプスで避暑を楽しむ小さな美術評論家みたいに信じられないほどシックで可愛いのですが、機嫌が悪いときの着替えのプロセスは悲惨なものになり得ます。
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優秀なアウター(シェル)に必要な条件とは
通気性の良いコットンのロンパースに、きちんとしたミドルレイヤーを重ねたなら、一番外側に着る冬用アウターは単なる「シェル(風雨をしのぐ層)」で十分です。15センチの分厚いダックダウンが詰まっている必要はありません。風をしっかり防ぎ、濡れないようにしてくれる機能さえあればいいのです。

耐水圧が高く、縫い目がしっかりシーム加工(防水加工)されているものを探しましょう。さらに重要なのは、タグを見て「どうやって防水しているか」を確認することです。昔ながらのレインコートの多くは「永遠の化学物質」と呼ばれるPFC(過フッ素化合物類)が使われていますが、子どもが必ずと言っていいほど襟元を口に入れてかむことを考えると、あまり嬉しくありません。上質なオーガニックコットンのレイヤーの上に、安全なPFCフリーの防風シェルを着せるほうが、車に乗るたびに脱がせなきゃいけない巨大なモコモコスーツなんかより、はるかに賢い選択です。
ベビーカーが温室になる恐怖
冬を乗り切るための最後の難関がベビーカーです。冷たい木枯らしが吹き荒れる通りを歩いていると、すきま風を防ぐためにベビーカーの上から分厚いブランケットをガバッと被せたくなりますよね。私も以前は重たいウールのブランケットでこれをやっていて、ベビーカーを暗くて居心地のいい小さな洞窟にしていました。
定期予防接種でかかりつけ医に行ったとき、このことで先生からほとんど怒鳴られるように注意されました。ベビーカーを分厚いブランケットで完全に覆ってしまうと、空気の流れが極端に悪くなり、内部で恐ろしい「温室効果」が起きてしまうそうです。ほんの数分で温度が急上昇し、赤ちゃんが吐き出した二酸化炭素がこもるため、熱中症やSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが跳ね上がるとのこと。娘たちをそんな「動く小さなサウナ」に乗せてご機嫌で押して歩いていたことを思い出し、私は吐き気がするほどゾッとしました。
もしベビーカーに乗っているときにブランケットが必要なら、顔からしっかり離して、腰から足元にかけてだけ掛けるようにしてください。我が家では、まさにこのためにバンブー ベビーブランケット(ユニバース柄)をベビーカーの下に常備しています。竹繊維(バンブー)でできているので通気性が抜群に良く、フリースのような化学繊維みたいに熱をこもらせることなく、適度な体温を保ってくれます。おまけに、郵便局の列で順番待ちをしているときなど、娘たちはこの小さな黄色い惑星の柄を指さして喜んで遊んでくれます。
ベビーカーを分厚く覆うのはやめて、パンパンに詰まったソーセージみたいに見える巨大なモコモココートも思い切って手放しましょう。その代わりに、通気性の良い素材を重ね着して、あのかしこい「折り返しカフス」付きのシェルを着せてみてください。そうすれば、もう二度と落とした手袋を探し回る必要はなくなりますよ。
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冬の着替えのドタバタな現実(FAQ)
外に連れ出すのを控えるべき「寒さの限界」は?
正直なところ、小児科の先生によると、きちんと重ね着さえしていれば、氷点下の中でも短時間なら外に連れ出しても全く問題なく、むしろその後の寝つきがグッと良くなるそうです。もちろん、とんでもなく体感温度の低い猛吹雪の日なんかは、家で『ブルーイ』でも見ていましょう。北極のような強風の中を赤ちゃんと行進したところで、優秀な親として表彰されるわけじゃありませんからね。
よく聞く「プラスワン・ルール」って何?
大人が快適に感じる服装に「プラス1枚」して赤ちゃんに着せるという、一般的な医学的アドバイスのことです。実際には、親自身が暑がりだったり寒がりだったりすると混乱してしまうのですが、基本的には「大人がTシャツとセーターなら、赤ちゃんには肌着、セーター、それに軽いジャケット」という意味です。ただ、首元を触って汗をかいていないかチェックすることだけは忘れないでくださいね。
車に乗せるときは中綿入りのアウターを着せた方がいい?
絶対にダメです。私はこれを身をもって学びました。モコモコのコートは車の衝突時にペチャンコに潰れてしまい、ハーネスが危険なほど緩んでしまいます。普段着のレイヤリングのまま車に乗せ、ハーネスをしっかりキツく締めてから、足元にブランケットを掛けてあげてください。たしかに、車まで運ぶ30秒間はちょっと寒いかもしれませんが、命には代えられませんから。
赤ちゃんが本当に寒がっているかどうか、どうやって判断するの?
手や足先は触らないでください。赤ちゃんの血流の仕組み上、手足はいつも氷のように冷たく感じます。基本的には、首の後ろに手を差し込んで汗をかいていないかチェックし、必要に応じて重ね着を調整して、うっかり赤ちゃんを蒸し焼きにしていないことを祈るだけです。もし首の後ろや、お腹のあたりが冷たく感じたら、そこで初めて服を1枚増やしてあげてください。
分厚いベビーカー用カバーやブランケットは安全?
ほとんどの場合、答えは「ノー」です。特に、ベビーカーの幌(フード)の上からすっぽりと全体を覆ってしまうのは絶対にやめてください。真冬であっても酸素の循環が絶たれ、ベビーカーの中が蒸し風呂状態になってしまいます。風を防ぎたいなら、きちんと換気穴の開いた通気性の良い専用のレインカバーを使い、ブランケットはベビーカーの中で腰回りに安全に掛けるだけに留めましょう。





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