ラボックの小児救急外来で聞いた、自動販売機のあの低い羽音を今でも鮮明に覚えています。時間は午前3時頃。もう4日も髪を洗っておらず、Etsyショップの注文の梱包作業で糸くずだらけのレギンスを履いたままでした。上の子は実家で母に預けていましたが、きっとおばあちゃん家だからと特別ルールで、自分の体重と同じくらい大量のフルーツグミを食べていたはずです。その日の午後、小児科の先生は下の子の頭囲の成長曲線をひと目見て、頭頂部のポッコリと膨らんだ大泉門に指を2本当てた瞬間、いつもの明るく優しいトーンの「お医者さんの声」をスッと消したのです。

先生は私の目を真っ直ぐに見据えて、「今すぐ、この瞬間に大きな病院へ行きなさい」と言いました。「着替えを取りに家に帰っちゃダメ。コーヒーを買って寄り道してもダメ。とにかく今すぐ行きなさい」と。

それが「水頭症」という診断名と直面した、まさにその時のことでした。正直に言ってしまうと、その後の数週間はまるで記憶がありません。恐ろしい医療用語の連続、まずい病院のコーヒー、そして夫がやっと赤ちゃんを抱っこしてくれた隙にシャワーを浴びながら泣き崩れる日々。すべてが嵐のように過ぎ去っていきました。

小さな頭の中の「配管トラブル」

あの夜、救急外来に行く前の私にその病名の意味を尋ねていたら、「恐竜の名前?」か「珍しい観葉植物?」なんて答えていたかもしれません。極度の睡眠不足でぼんやりした頭で、脳外科の先生が紙ナプキンに走り書きした図からなんとか理解できたのは、要するに「髄液(ずいえき)」の問題だということでした。人間の脳は常に脳脊髄液という液体を作り出していて、それが脳の周りを循環して最後は吸収される(排水される)仕組みになっているそうです。でも、うちの子の場合はその「排水口」が完全に詰まっていたんです。だから液体がどんどん溜まってものすごい圧力がかかり、赤ちゃんの頭蓋骨はまだ完全にくっついていないため、頭が異常に早く大きくなってしまったのです。

私のおばあちゃんはそれを「脳に水が溜まる病気」と呼びます。おばあちゃんは本当に優しくて、よく手作りのキャセロールを持ってきてくれるのですが、日曜日の夕食でそのフレーズを聞くたびに、私の顔がピクッと引きつってしまいます。単なる「水」じゃないんです。文字通り、うちの子の脳組織を圧迫している極めて重要な体液なのに。でも、おばあちゃんに悪気はないから、ただ頷いて付け合わせのインゲン豆を食べるしかないんですよね。

お医者さんからは、手術しか選択肢はないと言われました。詰まりを迂回する穴を開ける手術(小児科の先生はETVと呼んでいました)についても少し説明がありましたが、最終的にうちの子にはVPシャント(脳室腹腔シャント)が必要だと判断されました。見ず知らずの他人に、自分の赤ちゃんの頭蓋骨に穴を開ける許可を与える書類にサインをするなんて、本当に自分の意識が遠のくような体験です。心の準備なんて到底できません。シリコン製のチューブを皮膚の下に通し、耳の後ろから首を伝ってお腹まで伸ばし、余分な髄液を腹腔に流して吸収させるという仕組みです。

市販のベビー服がまったく使い物にならない理由

首の横にシャントのチューブを通したばかりの赤ちゃんを家に連れて帰る時、誰一人として教えてくれないことがあります。それは、服を着せるのが「悪夢」だということです。

Why standard baby outfits are absolute garbage — Hydrocephalus Baby: The 2 AM ER Trip That Changed Our Entire Lives

ベビー服をデザインしている人は、実際の生身の赤ちゃんはおろか、医療器具を身につけた赤ちゃんに会ったことがないんじゃないかと思います。普通のロンパースって、首元が硬くて狭くて、赤ちゃんの顔を通すのにグイッと引っ張らないといけないですよね。平均より頭が大きくて、首の皮膚のすぐ下にすごく敏感なプラスチックの管が通っている我が子に普通のTシャツを着せようとすると、まるでシャントを体から引きちぎってしまいそうで本当に怖いんです。最初の1ヶ月は、オムツからうんちが漏れて着替えが必要になるたびに、私は毎回泣いていました。

首を締め付けないようにと、まだ新品同様の服の首元に布切りバサミを入れて、食費をどれだけ無駄にしたかわかりません。上の子のおさがりの高価な服が入った引き出しも丸ごと捨てました。首周りが硬いボタンダウンのシャツなんて、暴れるこの子に着せられるわけがなかったからです。

本当に必要なのは、「エンベロープ・ショルダー(肩の部分が重なり合ったデザイン)」の服です。この肩のフラップがない服は、そのまま寄付ボックス行きです。この悩みを解決してくれた私の救世主が、Kianaoのオーガニックコットン・ベビーボディスーツでした。肩の部分がパカッと大きく開くので、頭やデリケートな首周りに一切触れることなく、下に向かって肩からスッと脱がせることができるんです。しかも、大部分がオーガニックコットンで少しストレッチが効いているのもポイント。シャント周りの皮膚は、化学繊維で汗がこもると赤くかぶれやすいので、素材選びはすごく重要です。大型スーパーのセット売りの服よりは少し値が張りますが、他の服をハサミで切り刻んでダメにしていたことを思えば、洗濯のたびに「これには十分お値段以上の価値がある」と実感しています。

もし、肌が敏感だったり、医療器具をつけていたりするお子さんの服選びで悩んでいるなら、赤ちゃんが泣き叫ぶだけの可愛い服に無駄金を払う前に、ぜひオーガニックベビー服コレクションをチェックしてみてください。絶対に後悔しませんよ。

あ、それからもう一つ。Instagramの広告でよく見るような高価なチャイルドシート用のヘッドサポートクッションは完全にぼったくりですし、大抵の場合はチャイルドシートの保証の対象外になってしまうので気をつけてくださいね。

スーパーでの容赦ない言葉たち

シャントを入れると、耳の後ろにとても目立つぽっこりとした膨らみができます。腫れが引いてくると、首を下に向かって走るチューブの感触がわかるようになります。最初はそれが本当に怖くて。お風呂で首を洗うことすら、「壊してしまうんじゃないか」と怯えていました。

それに加えて、見知らぬ人たちの存在です。テキサスの小さな町では誰もが顔見知りで、誰もが自分の意見を言いたがります。スーパーでは、わざわざカートを止めて「その子の頭、どうしたの?」と聞いてくる人さえいます。母は、傷跡や膨らみを隠してジロジロ見られないように「ニット帽を被せなさい」としきりに言ってきました。一度試してみましたが、暑がって不機嫌になり、結局野菜売り場のど真ん中で自分でむしり取ってしまいました。今では、詮索好きな見知らぬ人の目を真っ直ぐに見て、「この子の頭蓋骨にはハイテクな配管が入ってるんです」と単刀直入に伝えています。そうすると、大抵すぐに会話が終わります。

成長の記録と、理学療法(リハビリ)への奮闘

頭が大きい子どもを育てるということは、理学療法士(PT)のクリニックに家賃を払っているようなものです。平均的な赤ちゃんより物理的に頭が重いため、うつ伏せの練習(タミータイム)やお座り、ハイハイといった基本的な動作をするにも、2倍の努力が必要になります。上の子は生後9ヶ月でほぼ走り回っていて、家のガラス製品を手当たり次第に割っていました。本当に怪獣みたいで、早めにベビーガードをつけるべきだという良い教訓になったものです。でも今回は? ひとつひとつの成長のステップを踏むために、必死で戦わなければなりません。

Milestones and the physical therapy hustle — Hydrocephalus Baby: The 2 AM ER Trip That Changed Our Entire Lives

PTの先生からは、体幹と首の筋肉を鍛えるために、体の中心線を越えて手を伸ばす(正中交差)動きをさせるようにと言われました。そこで役立つことを期待して、ジェントル・ベビー・ビルディング・ブロックセットを買ってみたんです。正直に言うと、評価は「まあまあ」というところですね。柔らかいゴム製で、数字や動物の凹凸がついているので作業療法の刺激としては素晴らしいのですが、どういうわけか家中の抜け落ちた犬の毛を磁石のように集めてしまうんです。いつもシンクで洗っている気がします。ただ、タミータイムの数分間、不満げに文句を言いながらもこのブロックをバシバシ叩いて遊ぶのは好きみたいなので、役目としては果たしてくれています。でも、常にウェットティッシュを手元に置いておくことをおすすめします。

もっと大活躍してくれたのが、木製ベビージムでした。巨大で重い頭を持つ赤ちゃんにとって、仰向けに寝転がって遊ぶ時間は、一日の中で唯一首の筋肉を酷使せずに済む時間だったりします。この木製のA型のベビージムは、ぶら下がっている小さなゾウを激しく叩いても顔の上に倒れてこないくらい、どっしりとしていて頑丈です。そして何よりありがたいのが、チカチカ光るライトや電子音のメロディが一切ないこと! 病院のモニターの激しい警告音や、息つく暇もない通院の連続で、音の鳴るおもちゃに対する私の忍耐力はもうゼロになっていました。洗濯物を畳んでいる間の10分間だけでいいから、ただ静かな時間が欲しいんです。

鼻水ひとつで真夜中のパニック

これらすべての中でダントツで一番つらいのは、理学療法の医療費でも、着せやすい服探しでもありません。常に息が詰まるほどの「不安と恐怖」がつきまとうことです。

この子を家に連れて帰ってからは、吐いたりするたびに心臓が胃の底までストンと落ちるような感覚になります。小児科の先生から、シャントの不具合や感染症の大部分は最初の1年で起こると言われていましたから。だから、いつものお昼寝の時間を1時間過ぎても起きなかったら? パニックです。ミルクを少し勢いよく吐き戻したら? 大パニックです。ピンと張っていたり、また膨らんできたりしていないかと、何度も何度もあの大泉門(頭の柔らかい部分)を指でなぞって確認するクセがついてしまいました。

幼児によくあるただの胃腸炎と、恐ろしいシャントの機能不全との違いを見極められるよう、自分を訓練しなければなりません。脳外科の先生からは、文字通りの「噴水のような嘔吐」と、ミルクを飲むために起きることもできないほどの「極度の無気力状態」が組み合わさったら要注意だと言われました。実はすでに2回ほど大掛かりな「勘違い」があって、微熱が出てお気に入りのリビングのラグに吐いたというだけで、泣きながら車に荷物を積み込み、救急外来へ飛んで行ったことがあります。どちらの時も、ただの保育園でもらってきた風邪でした。でも、リスクを取るわけにはいかないんです。オムツ用のバッグを持って、とにかく行く。明日の朝になったら良くなるかも、なんて待っていてはいけません。

この診断名を聞かされた時は、足元の床が崩れ落ちるような気がしました。最初の1年は混乱だらけでお金もかかり、難解な医療用語で溢れています。でも、子どもというのは信じられないほど回復力に満ちていて、そのうち頭囲ばかり気にするのをやめ、ただの普通の、散らかし屋で、笑わせてくれる赤ちゃんとして見守れるようになる日が来ます。もし、敏感な赤ちゃんにも優しく、ママの負担も減らしてくれるような実用的なアイテムが必要なら、Kianaoのベビーエッセンシャル(必須アイテム)をぜひチェックしてみてくださいね。

私たちの診断(水頭症)についてのよくある質問

シャントの不具合なのか、ただの胃腸炎なのか、どうやって見分けるの?

正直なところ、確実にわかることなんてありません。それが怖いところです。うちの小児科医はいつも「症状の組み合わせ」を見るように言います。下痢と熱があるなら、たいていは胃腸炎です。でも、もし噴水のように激しく嘔吐し、頭の柔らかい部分が太鼓のようにパンパンに張っていて、どうしても目を覚ましてこちらを見ようとしない時は、迷わず救急外来へ直行します。少しでも迷った時は、当番医に電話すること。自己判断で推測するのは絶対にやめましょう。

将来、スポーツのような「普通の子ども」らしいことはできるの?

脳外科の先生の話では、シャントを入れた子どものほとんどは完全に普通の生活を送れるようになるそうです。ただし、タックルを伴うアメフトのようなコンタクトスポーツは、基本的に一生できません。頭に強い衝撃を受けると、バルブやチューブが破損する可能性があるからです。我が家は野球大好きな一家なので、その問題は時が来たら考えようと思っています。今はとにかく、一人でお座りできるようになることに集中しています。

シャントのチューブを交換することはあるの?

ええ、残念ながらあります。私の理解している限りでは、お腹の中に余分なチューブをくるくると巻いて留置しておき、身長が伸びるにつれてそれがほどけていく仕組みになっているようです。でも、チューブが切れてしまったり、頭の中のバルブが組織で詰まってしまったり、体が完全にチューブの長さを超えてしまったりすることもあります。高校生になるまでに数回の手術(修正術)が必要になるだろうと言われています。どうしても考えなければいけない時が来るまでは、あまり考えないようにしています。

重い頭での睡眠はどうやって対処しているの?

とても神経を使います。私たちは「一人で、仰向けで、ベビーベッドで」という安全な睡眠のガイドラインを厳密に守りました。特殊な枕や固定用クッションなどは一切使いません。頭が重いのでどうしても自然に片側にコロンと傾いてしまい、一時期は少し頭の形が平らになってしまいました。その代わり、日中に私たちが見守りながらタミータイム(うつ伏せ遊び)をたっぷりとさせて首の筋肉を発達させ、最終的には夜寝ている時も自分で快適に頭を動かせるようにサポートしました。