数年前のテキサス大寒波のとき、午前2時14分。長男ケイレブの子供部屋は、文字通り自分の白い息が見えるほどの寒さでした。停電からすでに6時間。私は長男のバシネット(ベビーベッド)の横に立ち、腕には安いポリエステルのフリースブランケットを4枚抱えながら、完全にパニック状態に陥っていました。「このままじゃ凍え死んじゃう」という恐怖と、「このブランケットを何枚も掛けたら窒息してしまうかもしれない」という恐怖の間で板挟みになっていたのです。
生後2ヶ月の健診のとき、かかりつけのデイビス先生の言葉が私の心に恐怖を植え付けていました。先生は私の目を真っ直ぐ見て、「生後12ヶ月までは、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクがあるから、ベビーベッドには絶対に何も置かないで。例外は一切なし!」と言い切ったのです。だからこそ、ベビーシャワーでもらったこのふわふわの合成繊維の山を抱えながら、安全に使えるものは一つもないという現実に絶望していました。
その時、クローゼットの一番上の棚に置いてある箱のことを思い出しました。ケイレブが生まれた時、シカゴに住む夫のセレブな叔母さんが送ってくれた、ものすごく高価なカシミヤのベビーブランケットです。私はずっとそれに触れずにいました。インスタ映えする月齢フォト用の「お金持ちの小道具」だと思っていたし、私の日常といえば、ジーンズについた吐き戻しを拭きながら終わりのない洗濯物を畳むことくらい。どうせすぐダメにしちゃうだろうと思っていたんです。でも、その凍えるような暗い部屋の中で、私は包み紙を破り開け、ロッキングチェアで長男を抱きしめながらそのブランケットで彼をすっぽり包み込みました。そして残りの夜の時間は、バッテリー切れ寸前のスマホで「ヤギの毛」について猛烈にググり続けたのです。
凍えるか、窒息するか。真夜中の大パニック
妊娠中、大型スーパーの通路を歩きながら超絶やわらかい起毛素材に触れている時には、誰も教えてくれない事実があります。それは、安価な合成繊維のブランケットは、赤ちゃんの肌に熱と湿気を閉じ込める「着るサウナ」だということ。赤ちゃんは体温調節機能が未熟な、小さな壊れたサーモスタットのようなものです。だからプラスチック由来のフリースで包んでしまうと、文字通り自分の汗で茹で上がり、結局泣き叫んで目を覚ますことになります。
後でデイビス先生が教えてくれたのですが、実は「温めすぎ」は乳児にとって大きなリスク要因なのだそうです。南部出身の祖母から「靴下を履かないと風邪を引くわよ」と言われ続けて育った私にとっては、完全に頭がショートするような新事実でした。おばあちゃんは分厚い羊毛(ウール)信者でしたが、以前ケイレブに伝統的なウールのセーターを着せたとき、ラノリンアレルギーで全身にじんましんが出てしまったんです。
どうやらカシミヤの繊維は中心が空洞になっていて、完全にラノリンフリーなのだそうです。そのおかげで信じられないほど軽く、アレルギー反応を起こさずに通常のウールの約8倍も暖かいんだとか。正直、高校の化学で赤点を取った私としては、ヤギさんたちを信じるしかありません。ただ一つ言えるのは、あの寒波の中でケイレブをブランケットでくるんだ時、彼はすごく暖かそうだったのに、決してじめじめと汗をかいてはいなかったということ。それは、寝不足の私の脳にとって、まさに目からウロコの発見でした。
実際のところ、家の中のどこで使うべき?
はっきり言いますね。いくら高級でも、ベビーベッドの中には絶対に入れないでください。200ドルしようが修道僧が織ったものであろうが関係ありません。ベビーブランケットはベビーブランケット。大人の目が行き届かない場所で眠っている赤ちゃんのそばに置くべきではありません。

でも、ベビーベッドの外なら? もう大活躍です。私がちゃんと見守れる状況では常に使っています。リビングの床に敷いて、木製のレインボープレイジムの下でタミータイム(うつぶせ遊び)をさせたりします。正直、そのジムは私が3回目のコーヒーを温め直す間のぴったり12分間、少しだけ気を引いてくれる程度の代物ですが、カシミヤのおかげで、ちゃんと掃除できているか怪しいフローリングから彼の敏感なほっぺを守ってくれます。
それに、11月から3月のベビーカーでのお出かけには、私の秘密兵器になります。用事があって出かけた駐車場で冷たい風が吹き抜けていても、下の子に小さなフリル袖のコットンボディスーツを着せて、ベビーカーのベルトの上から足元にカシミヤをしっかり巻き込みます。これなら、ベビーカーを折りたためなくなるほどかさばらないのに、風を完全にブロックしてくれます。
じゃあ、このブランケットの近くでニンジンのピューレを食べさせるかって? 絶対にしません。私もそこまでバカじゃありませんから。本音を言うと、日常の激しい吐き戻しやドロドロになるお食事タイムには、バンブーリーフ柄のベビーブランケットを手に取ります。洗濯機でガシガシ洗ってもバターのように滑らかなままだからです。そしてカシミヤは、1日の中でもっと綺麗な瞬間のためにとっておくんです。
赤ちゃんのアイテムを「プラスチック大爆発」みたいな状態にしたくないなら、こちらの天然繊維アイテムのラインナップもチェックしてみてくださいね。
夫のジム用ショートパンツと一緒に洗わないで
あの高級ブランケットを半年間も箱にしまい込んでいた最大の理由は、「洗うのが怖すぎた」からです。私は過去に素敵な服を縮ませて、犬サイズにしてしまったという輝かしい失敗歴があるんです。

マジックテープのスタイと一緒にカシミヤを洗濯機のお湯コースに放り込み、乾燥機の高温で一気に乾かそうものなら、後悔が詰まったガチガチの小さな四角いフェルトになってしまいます。私はカシミヤのニット帽で痛い目を見て学びました。良い状態を保つためには、シンクに張った冷水に少量のベビーシャンプーを垂らして優しく押し洗いし、形が崩れないよう直射日光の当たらない寝室の乾いたタオルの上で平干しするだけです。
なんだか面倒くさそうに聞こえますが、私はひとシーズンに2回くらいしか洗いません(大惨事レベルのうんち漏れがない限りですが)。天然繊維は魔法のようにニオイを寄せ付けないんです。正直なところ、本当に質の良いブランケットを5分かけて手洗いする方が、乾燥機に一回入れただけで永遠に静電気を放ち続ける安物の合成繊維を何ダースも洗い続けるより、よっぽどストレスがありません。
あと、数ヶ月使って小さな毛玉ができ始めてもパニックにならないでください。毛玉は安物だからとか傷んでいるというサインではなく、天然繊維がチャイルドシートのベルトやあなたのジーンズとこすれることで自然に起きる現象です。安価なセーター用コーム(毛玉取りブラシ)を買って優しく削り取るだけで、また新品のようになりますよ。子供たちが寝静まった後、リアリティ番組を見ながらこの毛玉取りをするのが、私にとって不思議な癒しの時間になっています。
なぜ私が安物を買うのをやめたのか
2人目が生まれた時、私は子供部屋のクローゼットを大々的に断捨離しました。ベビーシャワーでもらった、同じような汗だくになるポリエステルのブランケット12枚を全部、地元の動物保護施設に寄付したんです。うちの子供たちより、きっと子犬たちのほうが喜んで使ってくれると思います。
その時気づいたんです。常に畳んでカゴに押し込まなければならないガラクタの山より、最高のブランケットが2枚ある方がずっといいって。日常の汚れに耐える丈夫なバンブー素材1枚と、暖かさと快適さをくれる美しいカシミヤのベビーブランケット1枚。「より少なく、より良いものを買う」なんて、気取った言葉に聞こえるかもしれませんが、実際に家族5人分の洗濯に追われて発狂しそうになっているママからすれば、これこそが真理なんです。
質の良い天然繊維のベビーブランケットは、たった3ヶ月でサイズアウトしてしまうようなものではありません。ケイレブはもう4歳になり、赤ちゃんの頃の服なんて絶対に着てくれませんが、肌寒い土曜日の朝にアニメを見る時は、今でも同じグレーのカシミヤブランケットをソファに引きずってきます。何年もかけて、本当に柔らかくなりました。子供たちが大きくなったらシダーチェスト(防虫効果のある木箱)にしまっておいて、30年後に彼らの誰かに赤ちゃんが生まれた時、美しい家宝を手渡す「ちょっと過保護でおしゃれなおばあちゃん」になるつもりです。
汗だくになるポリエステルを卒業する準備はできましたか? お子さんの肌にじんましんを作らず、1週間どころか長く愛用できる天然繊維を選んでみませんか。次回の肌寒いベビーカーでのお出かけの前に、私たちのブランケットコレクションをご覧ください。
みんなが本当に知りたいリアルな疑問
本当に値段に見合う価値がある? それとも単なるお金持ちママの道楽?
聞いてください。もし毎月の生活がギリギリで、おむつを買うかブランケットを買うか迷っているなら、絶対にカシミヤなんて買わないでください。でも、出産祝いのウィッシュリストを作っていて、親戚から何が欲しいか聞かれているなら、うるさい歌が流れて光る安っぽいプラスチックのおもちゃを20個もらう代わりに、みんなでお金を出し合ってこれを一つ買ってほしいと頼んでみてください。合成繊維のブランケット5枚分の代わりになる投資アイテムですし、乾燥機でガッツリ縮ませたりさえしなければ、何人もの子供たちに長く使えますよ。
赤ちゃんの肌がとても敏感だったり、湿疹があったりする場合は?
かかりつけの先生も言っていましたが、これこそまさにカシミヤの真骨頂なんです。羊毛のように、子供が発疹や痒みを起こす原因になりやすいラノリンオイルが含まれていないからです。通気性が抜群なので、冬場に湿疹を悪化させる原因となる「汗ばんだ状態」を防いでくれます。ただ、初めて使う前には、お子さんの肌に合うと分かっている無香料の優しい洗剤で必ず一度洗ってくださいね。
部屋がすごく寒いなら、ベビーベッドの中に入れてもいい?
ダメです。デイビス先生から耳にタコができるほど言われたので、私からもあえて厳しくお伝えします。生後1歳になるまでは、ベビーベッドの中に布団やブランケットを絶対に置かないこと。これに尽きます。家が極寒なら、厚手のスリーパー(着る毛布)を着せて、暖房の温度を上げてください。高級なブランケットは、ベビーカーでのお出かけ、授乳タイム、または幼児になってキッズベッドに移行する時まで取っておきましょう。
もし、うんち漏れしちゃったらどうする?
パニックになってゴシゴシこすらないでください。摩擦が一番繊維を痛めますから。すぐにシミの裏側から冷水を当てて汚れを押し出し、台所用の中性洗剤か天然成分のシミ抜き剤を優しくトントンと馴染ませて、少し置きます。その後、シンクで手洗いしてください。これでシミは落ちます。絶対にやってはいけないのは、お湯を使うこと。ヤギの毛にうんちを焼き付けてしまうことになりますから。そんなの誰も嫌ですよね。
本当に使えるサイズは?
ぴったり3週間だけ使う予定でもない限り、75cm×75cm(30×30インチ)のような小さなサイズは買わないでください。おくるみサイズなんて、目が回るほどのスピードですぐにサイズアウトしてしまいます。75cm×100cm(30×40インチ)くらいのものを選ぶのがおすすめです。これなら授乳中に膝に掛けたり、後でキッズ用ベッドに掛けたりするのに十分な大きさですし、ベビーカーで全身を覆っても、汚れたコンクリートやタイヤに引きずることもありません。





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