2018年の終わりのこと。私は児童館の地下室にある、かすかに漂う漂白されたオムツの匂いと絶対的な絶望感が入り混じった空間で、原色のウレタン製パズルマットの上に胡座をかいて座っていました。絶対ヨガスタジオなんて行ったことないでしょって感じのヨガパンツを履いて、膝の上には生ぬるくなったコーヒー。そして、生後7ヶ月の息子レオの様子を見つめていました。彼はその時、暖房器具の下で見つけた謎のシリアルをなんとか口に入れようと、深く、それはもう異常なほどの集中力を見せていたんです。

私たちのすぐ隣には、別のママと赤ちゃんがいました。その子(絶対バーナビーって名前だと思う)は、背筋をピンと伸ばして座り、ママの目をまっすぐ見つめて、はっきりと「パ、パ」と発音していたんです。完璧でした。まるで小さな英国王室の執事みたいに。

私は完全にパニックになりました。オーバーサイズのセーターの下で、ママとしての罪悪感がチクチクと熱く込み上げてくるのを感じました。今でも覚えています。そのマットの上で慌ててスマホを取り出し、「赤ちゃん いつから しゃべる」と猛烈な勢いでググりまくったことを。だって私の息子は今のところ、うなり声とおなら、そしてプテラノドンみたいな甲高い金切り声だけでコミュニケーションを取っていたんですから。

言葉の発達について、私は完全に間違った大きな思い込みをしていました。ある日突然スイッチが入るものだと思っていたんです。昨日まではただの「騒がしいお芋ちゃん」だったのに、今日からは自分の好きな色について文章で話し始める、みたいな。子育てにおける最大の迷信は、「言葉として聞き取れるものだけが『おしゃべり』としてカウントされる」というものです。でもそれって、全くのデタラメ。言葉の土台というものは、私たちが気づかないくらい、本当にゆっくりと築かれていくものなんです。

お腹の中にいる時から始まっている(正直ちょっと怖いくらい)

数ヶ月後の健診で、小児科のアリス先生(聖人のような忍耐力で、いつもパニックになりがちな私を落ち着かせてくれる先生です)が教えてくれました。実は、コミュニケーションって生まれる前から始まっているんだそうです。なんでも、妊娠27週目あたりから、赤ちゃんは音を聞き取り始めるらしいんです。

ってことは、ちょっと待って。私が妊娠後期の間ずっと、高速道路の渋滞に向かって激しく暴言を吐いていたのを、娘のマヤは確実に聞いていたってことじゃないですか。

アリス先生いわく、赤ちゃんはお腹の中にいる時から、ママ特有の声のリズムやメロディを学んでいるそうです。うちの夫はよく私のお腹に顔を押し当てて、おへそに向かって自分のファンタジーフットボールのドラフト会議について語りかけていました。当時はバカみたいって思ってましたが、あれも一応科学的な意味があったのかな? 私にはちょっと難しい話ですが、要するに、赤ちゃんは真っ白な状態で生まれてくるわけじゃないんです。ママがストレスを抱えながらテイクアウトの注文をしている時の声がどんな感じか、もうすでに知っているんですよね。

現実世界での言葉の発達スケジュール(あくまで目安)

医学的な成長の目安表には、言葉の発達段階がきれいに箇条書きでまとめられていますが、あれって笑っちゃいますよね。だって赤ちゃんはそんな表、絶対に読んでくれませんから。

でも大体、生後4〜6ヶ月頃から「喃語(なんご)」の時期に入ります。ここでちょっと、この喃語期について愚痴らせてください。息子のレオの時は可愛かったんです。足の指をかじりながら「ばぁばぁばぁ」って少し言うくらいで。でもマヤは? マヤは2ヶ月間毎日、朝の4時に自分の声帯の存在をアピールし続けました。ベビーベッドに寝転がったまま、窓ガラスが震えるくらいの大音量で天井に向かって「ガァ!ガァ!ガァ!」って叫ぶんです。あれはおしゃべりじゃなくて、もはや生物兵器によるテロでした。

睡眠不足でフラフラになりながら、片目を細めて育児フォーラムに「なぜ 私の赤ちゃん 夜明けに 母音を叫ぶ」って入力したのを覚えています。誰かに「それはただの拷問じゃなくて、天才の兆候ですよ」って言ってほしくて必死でした。アリス先生は「マヤちゃんは子音と母音の組み合わせを実験しているだけ。それが本当の言葉を話す前の準備体操なんだよ」と安心させてくれました。

そして7〜12ヶ月頃になると、大人が言うことをひたすら静かに吸収し、たまに郵便屋さんにバイバイと手を振るくらいになります。

でも本当の嵐がやってくるのは18ヶ月頃。「言葉の爆発期」です。米国小児科学会(AAP)によると、この時期は1週間に1単語とかいう恐ろしいペースで言葉を覚えるそうです。最初は信じていませんでしたが、私がリビングのテーブルに足の指をぶつけて小声で呟いた「超ヤバい4文字の禁止用語」を、レオが真似した時に信じざるを得なくなりました。混み合った大型スーパーのレジ待ちの列のど真ん中で、彼はそれを大声で叫んだんです。しかも2回も。

本当に役立った、私のお気に入りアイテム

言葉を話す前の時期の真っ只中、私の額をただボーッと見つめるだけのレオとなんとかコミュニケーションを取ろうと必死だった時、本当に効果のあるものを見つけました。

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それが、うさぎの歯固めラトルでした。最初はただ可愛かったのと、無塗装の天然ビーチ材(ブナの木)で作られていたから買ったんです。当時の私は、初めての育児で「プラスチックは絶対NG!」という極度な神経質モードでしたから。

でも、これが実は私たちのメインのコミュニケーションツールになったんです。アリス先生から「会話のターン・テイキング(交互にやり取りすること)」を練習するよう言われていました。自分が何かを言ってから一旦ポーズを置き、赤ちゃんの「返事」を待つというものです。たとえその返事がただの音や動きであっても構いません。これが、人間の会話のキャッチボールのリズムを教えてくれるのだそうです。

そこで私は、その日3杯目のコーヒーを持ってラグの上に座り、かぎ針編みのうさぎを掲げてみました。「うさぎさんのお耳、カミカミしてるの?」と話しかけると、レオは私に向かってラトルを激しく振り、木のリングを噛みながら、お腹の底から出すような深い「うーっ」といううなり声を出しました。私は一拍置いて、「わあ、ほんとに? もっと教えて」と返しました。すると彼はまたラトルを振るんです。

私たちはこれを何時間もやりました。それが私たちの初めての本当の「会話」でした。木の硬さが腫れた歯茎にちょうど良く、コットン糸の感触も触覚を刺激して楽しかったようですが、何より私が気に入っていたのは、ピカピカ光るライトや電子音に邪魔されることなく、お互いの目を見て触れ合うことができた点です。今でも彼の思い出ボックスに大切にしまってあります。

効果があると言われていること(と、実際に効果があったこと)

専門家に「どうすれば子供が話すようになりますか?」と聞くと、まるで家事のタスクリストのような回答が返ってきます。退屈なリアリティ番組みたいに一日中自分の行動を実況中継して、気が狂うほど絵本を読み聞かせして、歯が生える前からベビーサインを教えなさい、とか。

実況中継、やってみました。「パラレルトーク」って呼ぶらしいですね。キッチンを歩き回りながら、「ママは今、冷蔵庫を開けてますよ〜。ママは賞味期限切れのヨーグルトを見てますよ〜。冷蔵庫を閉めますよ〜」って。完全に変な人になった気分でした。でも正直なところ? これ、効果あるんです。赤ちゃんってちょっと不気味なくらい、スポンジみたいに何でも吸収しちゃうんですよね。

歯ぐずりのイライラを魔法のように治して、マヤがただ泣くのではなくしっかりコミュニケーションに集中できるようなおもちゃがないか、いろんなものを試しました。

うちにはラマの歯固めもありました。で、これは…まあ、良かったです。食品グレードのシリコン製で、小さなハートの切り抜きがある可愛いデザイン。正直に言うと、奥歯が生えかかって痛い時期にはマヤもこれをよく噛んでいましたし、犬の毛まみれになっても食洗機にポンと放り込むだけなので、お手入れは異常にラクでした。でも、木のラトルの時みたいな「魔法のような会話のキャッチボール」の瞬間は生まれませんでした。スーパーのレジ待ちで大泣きしそうな時の、すごく可愛くて安全なお口の「栓」みたいな役割ですね。まあ正直、サバイバルな育児においてはそういうのも絶対必要なんですけど。

あ、あとベビーサイン! マヤが生後10ヶ月頃に「もっと」のサインを覚えるまでは、意識高い系ママブロガーの戯言だと思っていました。それまで彼女は、ブルーベリーを食べ終わるとただギャン泣きしていたんです。でも、両手の指先をトントンと合わせて「もっとちょうだい」と要求する方法を学んでからは、泣き叫ぶ回数が80%くらい減りました。言葉をうまく発音できるようになるずっと前から、赤ちゃんの脳はたくさんのことを理解しています。そのギャップを手を使って埋めてあげることは、本当に救世主になります。

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バイリンガル・パニック

夫の家族はギリシャ系で、お義母さんは私が1割くらいしか理解できないようなマシンガン・ギリシャ語で、絶えず子供たちに話しかけてきます。レオが18ヶ月の頃、英語をほとんど話せなかったのですが、お義母さんはレオのことを、どこか私が母親として失格であるかのような妙なニュアンスで「言葉が遅い赤ちゃん(babie)」と呼び続けていました。

The bilingual panic — The Truth About When Your Baby Will Actually Start Talking

私は、2つの言語が彼を混乱させ、言葉の発達を遅らせているんだと思い込んでいました。

アリス先生は私を見て文字通り笑い飛ばしました。バイリンガル環境が言葉の遅れの原因になるというのは、すでに完全に否定されている大きな迷信だそうです。先生いわく、もしレオが英語で10単語、ギリシャ語で10単語知っているなら、彼は「20単語の語彙力がある」ということ。脳内での分類の仕方が違うだけなんです。これはマジでハンデではなく、スーパーパワーです。だから、もしあなたのご家庭が2カ国語を話す環境なら、周りのジャッジしてくる親戚の言葉なんて無視して、そのまま自信を持って進めてくださいね。

電池がいらないおもちゃ(神様ありがとう)

一人目の育児で痛いほど学んだもう一つのことは、受け身になる画面視聴やうるさい電子音のおもちゃは、正直言って言葉の発達の妨げになるということです。大切なのは顔と顔を合わせる対面でのやり取りですが、クタクタに疲れていて、「どうか20分だけ平和にシャワーを浴びさせて!」とミス・レイチェルの動画を見せたくなる時もありますよね。(ミス・レイチェルを批判しているわけじゃありません。パンデミック中、マヤを育ててくれたのは実質彼女ですから)。

でも、実際の遊び時間には「原因と結果」を学べるおもちゃが一番です。マヤにはコアラの歯固めラトルを買ったんですが、これが最高でした。木のリングに青いかぎ針編みのコアラがついているものです。

こういうおもちゃの良いところは、赤ちゃんが反応を得るために「自分から物理的に何かアクションを起こさなければならない」という点です。振れば、音が鳴る。止めれば、静かになる。自分の行動には予測可能な結果が伴うということを学べるのですが、これって「話すこと」と全く同じ概念なんです。声を出せば、ママが来てくれる。「ミルク」と言えば、ミルクが出てくる。猛スピードで成長する彼らの不思議な脳の中では、すべてが繋がっているんですよ。

本当にパニックになってお医者さんに電話すべき時

私は過剰反応の女王です。かつて、レオのうんちがいつもより少し緑色だったというだけで、時間外の看護師相談ダイヤルに電話したこともあります。でも言葉の発達に関しては、楽観視するよりは心配性くらいの方が正直良いです。

アリス先生によると、5人に1人の子供が言葉が遅めだそうです。すごくよくあることなんです。でも、「まあ、様子を見ましょう」というアプローチはもう時代遅れだそうです。

先生には、15ヶ月までに喃語や指差しがない場合、または18ヶ月までに一つも意味のある単語を話さない場合は連れてくるように言われました。マヤはずっと指差しをしなくて、私は心配で胃が痛くなるほどでしたが、ある日突然、猫を激しく指差して「ダッ!(アレ!)」と叫び、そこから急成長しました。

もし、今までできていたことを急にやらなくなった時——例えば、「ママ」と言って手を振っていたのに、突然何週間も全くやらなくなったような場合——それは赤信号です。そういう時は必ずお医者さんに診てもらってください。「早期介入(アーリーインターベンション)」は本当に魔法みたいですよ。専門の言語聴覚士さんが床で子供と一緒に遊びながら、いつの間にか言葉を引き出してくれるんですから。本当にすごいです。

とにかく私が言いたいのは、1歳の誕生日パーティーで名文学を暗唱できないからといって、あなたのお子さんに何か問題があるわけじゃないってことです。成長の目安表は一旦置いて、コーヒーを飲みながら、おもちゃをカミカミしている赤ちゃんに話しかけてみてください。彼らはちゃんと聞いていますから。ママが渋滞の愚痴をこぼしている時でさえね。

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赤ちゃんのおしゃべりに関する、リアルで正直なFAQ

男の子は女の子より言葉が遅いって本当?

正直なところ、大抵は本当です! 小児科の先生によると、男の子は微細運動(指先の動き)や言語スキルよりも先に、粗大運動(走ったり、うちの家具を壊したりするような動き)を発達させる傾向があるのに対し、女の子はその逆が多いそうです。レオは2歳近くになるまで2語文を話しませんでしたが、マヤは20ヶ月の時には完璧な文章で私に命令してきていました。ちょっと腹立ちますが、完全にノーマルなことです。

赤ちゃん言葉(「でちゅね〜」など)って、正直よくないの?

えっと、「マザリーズ(育児語)」と、いわゆる「赤ちゃん言葉(造語)」には違いがあります。マザリーズとは、高めのトーンで歌うように話しかけるけれど、使っているのは「本当の言葉」だというものです(「見て、大きな赤いボールだね!」みたいに)。これは赤ちゃんの脳にとって本当に素晴らしい刺激になります。でも大人が作ったでたらめな言葉は、彼らを混乱させるだけです。私も疲れている時は絶対そういう言葉を使っちゃってましたが、できるだけ「恥ずかしくなるくらい高い声」で「本当の言葉」を使うように心がけてみてください。

おしゃぶりは言葉の遅れに繋がる?

この質問、聞かれるのが怖かったです。だってうちの子供たちはおしゃぶりに強烈に依存していましたから。手短に答えると、「24時間くわえっぱなしなら、ちょっと影響するかも」です。口に栓をされている状態では、喃語の練習ができませんからね。我が家では、生後10ヶ月頃に「おしゃぶりは寝る時だけ」というルールを作りました。3日間はずっとぐずられて最悪でしたが、その後すぐに日中のおしゃべりが爆発的に増えました。

「初めての言葉」の基準って?

完璧な発音じゃなくていいんです! レオは長期間、お水のことを「ワワ」と呼んでいました。アリス先生いわく、彼が同じ意味で毎回その言葉を使っているなら、それは立派な1単語としてカウントされるそうです。動物の鳴き声も同じですよ! 犬を指差して「ワンワン」と言ったら、それも語彙リストに追加してOK。赤ちゃんは一生懸命頑張っているんですから、褒めてあげましょう!

画面を見る時間(スクリーンタイム)って、そんなにおしゃべりに影響するの?

嫌なニュースを伝えるのは心苦しいですが、ええ、影響します。テレビのバックグラウンドノイズがあると、赤ちゃんがママの声の特定の音を聞き取るのが本当に難しくなるんです。私も昔は一日中ニュースをつけっぱなしにしていましたが、それが私の声をかき消していることに気づきました。対面でのコミュニケーションこそが、ママの唇の動きや表情を読み取る学びになります。動画を見せるのは、赤ちゃんが暴れずに爪切りをさせてほしい時など、どうしても必要な時だけにとっておきましょう。