リビングのラグの上であぐらをかき、ソファのクッションで作った要塞に閉じこもっていた私。生後6ヶ月の息子は重力など全く気にする様子もなく、その日の朝だけで40回目の顔面からのダイブを決めたところでした。スマホの画面越しでは、義母がFaceTimeで「従兄弟はこの時期にはもうお座りしていたのに、なんでこの子はお座りしないの?」とエンドレスで聞いてきます。看護師の資格もあり、小児科での経験もあるはずなのに、「うちの子、どこか決定的に壊れちゃってるんじゃないか」という恐怖が込み上げてきました。

もちろん、どこか壊れていたわけではありません。彼はただ、自分だけの「超・スローペース」なスケジュールで進んでいただけなのです。睡眠不足になりすぎて、夫に「この赤ちゃん(babi)は一生お座りしないのかな?それとも首に対して頭が数学的に大きすぎるだけ?」と文字通りメールしたのを覚えています。「発達遅滞」について深夜に狂ったように検索しすぎたせいで、私のスマホは今でも「baby」と打とうとすると「babie」と誤変換されるほどです。

聞いてください。成長の「マイルストーン(月齢の目安)」に対するプレッシャーって、本当に息が詰まりますよね。公園でも、パパやママたちにこっそり「赤ちゃんっていつ一人でお座りできるようになるの?」と質問攻めにされます。みんな、「生後6ヶ月の第○火曜日にできるよ!」みたいなピンポイントな答えを求めているんです。明確な答えや保証が欲しいんですよね。でも現実の粗大運動(全身を使った大きな動き)の発達は、育児書通りなんてことはなく、「ふわふわドームの中で重心を探してフラフラしている酔っ払い」みたいな感じなのです。

Baby trying to sit up on a firm playmat surrounded by pillows

発達の目安スケジュールは、ほとんどあてになりません

小児科の専門書には、きっちりとした「発達の枠」が書かれています。そのせいで、自分の子がその時期に当てはまらないと、まるで親として失敗しているような気分になってしまいますよね。クリニックで働いていた頃の記憶を辿ると、本には「生後4〜6ヶ月頃に両手をついたお座り(トライポッド・シッティング)ができるようになる」と書いてありました。ちっちゃくて不安定なカエルのように、前に手をついて体を支えるあのポーズです。そして「6〜8ヶ月で一人座りができる」と言い張り、最終的に「8〜9ヶ月頃には、仰向けの姿勢から自分でお座りの姿勢になれる」とされています。

私は救急外来のトリアージでこれまで数え切れないほどの子供たちを診てきましたが、このスケジュール通りに育った子なんて、せいぜい3人くらいしかいません。ほとんどの赤ちゃんは、これらの段階を全部ごちゃ混ぜにして進めたり、カエルのポーズで2ヶ月くらい停滞して親をヒヤヒヤさせたりするものです。もし早産で生まれたなら「修正月齢」で計算しなければならず、ただでさえ寝不足の頭に算数の計算まで追加される始末。小児科医が言うスケジュールは「単なる平均値」であり、「絶対に守るべき絶対ルール」ではないということを、どうか頭の片隅に置いておいてくださいね。

私がベビー用フロアシートを大嫌いな理由

よくあるウレタンフォーム製のベビー用フロアシート。これを使えば体幹の発達が早送りされると信じて買う親御さんは多いですが、そんなことはありません。実際は、赤ちゃんの骨盤を不自然に後ろへ傾けた状態で固定してしまい、本当に必要な筋肉を使う機会を奪ってしまいます。例えるなら、ジェットコースターの座席にガチガチに固定された状態で自転車の乗り方を覚えようとしているようなものです。バランス感覚を学んでいるわけではなく、背骨に体重の負担をモロにかけながら、ただ「真っ直ぐ座らされている」だけなのです。

私は以前、病院のトリアージを担当していましたが、このシートから転げ落ちて運ばれてくる赤ちゃんの多さには、もう白髪がドッと増えるかと思うほどでした。シート自体に重さがあって安定しているように見えるので、キッチンのカウンターやダイニングテーブルの上に置いてしまう人がいるんです。そこへ赤ちゃんがピカピカのスプーンに向かって身を乗り出し、重心がずれて……気づけば救急外来で頭部CTの順番待ち、なんてことに。コーヒーを注ぐためのたった10秒間であっても、絶対に高い場所では使わないでください。

理学療法士が口を揃えてこのシートを嫌うのには、ちゃんとした理由があります。そして私も大嫌いです。もし、冷めたトーストを急いでかき込む間の「たった15分」だけ、赤ちゃんにこっちを見ていてもらうために使うなら構いません。でも、「これを使えばお座りの練習になる」なんて勘違いはしないでくださいね。あれはただの「一時預かり所」に過ぎません。

体幹を鍛えるために、本当に効果的なこと

変な「赤ちゃん用腹筋トレーニング」なんてさせる必要はありません。

What actually works for core strength — The brutal, messy truth about when your baby will finally sit up

ただ「床に寝かせる」、これだけでいいんです。「馬鹿にしてるの?」と思うほどシンプルですが、だからこそ現代の親はなかなかそれを受け入れられません。私たちは便利なアイテムを買いたがります。子供を最適に育てるための、具体的で複雑なシステムを求めてしまうんですよね。でも、硬い床の上こそが、赤ちゃんの体が重力にどう反応すればいいかを学べる唯一の場所なのです。押し返すための平らな面が必要であり、フラフラと揺れる経験が必要なのです。

フラフラ揺れることは、文字通り、彼らの小さな筋肉が「どう力を入れてバランスを修正するか」を学んでいる証拠です。私は何週間もの間、息子の真後ろに座り、足を大きくV字に広げて「人間クッション」になりきっていました。小さな木こりのように後ろへコロンと倒れるたびに、私の太ももで彼を受け止めるのです。体力は削られますが、これこそが本当の「練習」です。

私たちにとって本当の転機となったのは、レインボー プレイジムセットでした。お座りを教えるために買ったわけではありません。ピカピカ光る巨大なプラスチック製のプレイジムを見ると、私がひどい偏頭痛を起こしてしまうから買っただけでした。シンプルな木製のA型フレームに動物の飾りがぶら下がっているだけのものです。ある日の午後、息子はカエルのポーズ(両手をついたお座り)で体を支えながら、木製のゾウさんをじっと見つめていました。どうしても手が届かなくてイライラした彼は、衝動的に床から片手を離し、ゾウさんを掴もうとしたのです。

案の定、彼はすぐに横へ転げ落ちました。でも、それが彼にとって必要な「きっかけ」だったのです。どうしてもあのゾウさんが欲しかったんですね。天然木だから刺激が強すぎず、「手を伸ばす」という体の動きに完全に集中できたのだと思います。おもちゃが絶妙に手の届かない位置にぶら下がっているため、欲しいものを手に入れるには体幹を使わざるを得ません。不器用な赤ちゃんが引っ張っても倒れないくらい適度な重さがあるので、今ではママ友全員にこの木製プレイジムをおすすめしています。歯固め期のよだれで布の部分が少しベチャベチャになってしまうのはご愛嬌ですが。

お座りと歯固め期の過酷なタイミング

ここで人間の生物学の残酷なジョークをご紹介しましょう。ひ弱な小さな胴体で、あの重たい頭のバランスを取ろうと赤ちゃんが奮闘しているまさにその時期に、歯が歯茎を突き破って生えてこようとするのです。生後6ヶ月の家の中は、もう本当にカオスです。赤ちゃんは何度も倒れてはイライラし、口の中がズキズキ痛んで大激怒しているのですから。

この時期、うちの息子は基本的にリスのシリコン歯固めをずーっと顎に噛み締めて生活していました。これを選んだ理由は単純で、食品グレードのシリコン製だからです。ラグの毛玉や犬の毛まみれになるのは避けられないので、食洗機の一番上の段に放り込んで洗えるのが最高でした。リング状のデザインは、彼にとって本当に完璧でした。片手で床に手をついて体を支えながら、もう片方の手でギュッと握ることができたからです。これで歯ぐずりの痛みが魔法のように消え去るわけではありませんが、その感触のおかげで、私が少し冷めたチャイを飲み干す間くらいは泣き止んでくれるほどの安心感を与えてくれました。

もし今、「うちの子は今何ができるようになっているべきか」という深夜のネット検索の波に飲まれているなら、一度深呼吸しましょう。本当に役立つ発達をサポートするおもちゃはこちらからご覧いただけますが、どうかベビー用品のリスト作りで考えすぎないでくださいね。

転倒時の衝撃を和らげるには

息子がお座りの兆候を見せ始めた時、我が家のフローリングの床が「いつ脳震盪が起きてもおかしくない危険地帯」であることに気づきました。クッション材が必要でしたが、よくあるパズル型のジョイントマットはすぐ剥がれるし、隙間に信じられないほどゴミが溜まります。結局、避けられない「頭ごっつん」の衝撃を和らげるために、リビングのラグの上にカラフルユニバース バンブーベビーブランケットを敷くことにしました。

Padding the crash zone — The brutal, messy truth about when your baby will finally sit up

「クッション代わり」という目的において言えば、結果はまあまあというところ。生地は間違いなく柔らかくてオーガニックだし、うちの子のように暑がりで汗っかきな子には、信じられないほど通気性が良くて最高です。でも正直なところ、ブランケットはどこまでいってもブランケットです。彼が腰をひねって向きを変えようとするたびにグシャグシャになってしまい、それが彼の逆鱗に触れました。結局、これは折りたたんで、ベビーカーでお昼寝する時専用になりました(その用途としては本当に優秀です)。床での練習時間には、柔らかい布ではなく、ある程度の「硬さと反発力」が必要なのです。

あなたが見落としているかもしれない危険

お座りをマスターすると、家全体が深刻な危険地帯へと変わります。新生児期も怖いと思っていましたが、少なくとも新生児は置いた場所から動きません。うちの子がようやく安定してお座りできるようになったと思ったら、ベビーベッドの柵を掴んで「つかまり立ち」ができることに気づくまで、たったの6日しかかかりませんでした。

ベビーベッドのマットレスはすぐに下げてください。一人座りが1分以上できたその日のうちに、ベッドのシーツを外し、マットレスを一番低い位置にセットする必要があります。「つかまり立ちまではまだ数週間あるだろう」と親が油断した結果、ベビーベッドの柵から頭から転落してしまう……救急外来でそんなカルテを山ほど見てきました。成長のステップは一気に押し寄せてきます。お座り、ハイハイ、つかまり立ちは、たった1ヶ月の間にまるで暴走列車のように次々とやってくることが多いのです。

義母をパニックに陥れた「W座り(割座)」

息子が両足を後ろに広げた「W字」の形で座っているのを見たとき、義母はあやうく救急車を呼びかねないほどパニックになっていました。「このままだと股関節が外れて手術が必要になるわよ!!」と大騒ぎです。

かかりつけの小児科医にこの話をしたら、彼女は呆れたように目を丸くしていました。最近の研究から私が理解している限りでは、W座りは赤ちゃんがハイハイからお座りに移行する際、体を安定させるために基盤を広く保っているだけなのです。これが原因で股関節形成不全になることはありません。もし「W座りしか絶対にしない」とか、後になって「極端な内股で歩く」といったことがあれば、整形外科を紹介してもらうのもいいでしょう。でも、そうでなければ放っておいて大丈夫。臨床データをちゃんと確認し、私が「時代遅れの公園の噂話」に悩まされていたことに気づくまでの1週間、私はわざわざ手で息子の足をW字から戻し続けていたんです。

もし生後9ヶ月になってもまだカーペットに顔面からダイブしていて本気で心配なら、かかりつけ医に相談してください。自分の親としての直感を信じましょう。左右対称にだらんとしている、体の片側ばかりを使う、生後6ヶ月になっても首が全く座っていない、といった場合は、診察を依頼するのに十分な正当な理由です。でも同時に、「赤ちゃんはもともと怠け者な生き物だ」ということも信じてください。仰向けのほうがラクだから、今はまだお座りする気分じゃないだけ、ということもよくあるのです。

「さあ、成長の証を見せて!」と赤ちゃんをじっと見張るのはやめましょう。そんな神経をすり減らすくらいなら、私たちのオーガニックコットン・エッセンシャル(必須アイテム)を眺めてみてください。そのほうがよっぽど有意義な時間の使い方ですよ。

深夜に検索してしまう切実な疑問にお答えします

お座りすると、赤ちゃんが半分に折り曲がってしまうのはなぜ?
赤ちゃんの頭はボーリングの球くらい重いのに、体幹の筋肉は茹でたスパゲッティのようにフニャフニャだからです。最初のうち、体が極端に前に倒れてしまうのはごく普通のこと。彼らは首の骨に負担をかけずに重心を見つけようと必死なのです。床で過ごす時間をたっぷりとってあげれば、そのうち背筋がピーンと伸びるようになりますよ。

お座りサポート用のフロアシートって本当に危険なの?
突然爆発したりするわけじゃありませんが、私は大嫌いです。もしカウンターの上に置いたりするなら、間違いなく超危険です。床の上に置いて10分程度使うなら赤ちゃんが無事かもしれませんが、お座りの練習には一切なりません。ただ股間と股関節でぶら下がっているだけです。プラスチック製の「入れ物」は捨てて、床にブランケットを敷いてあげてください。

1日にどれくらいお座りの練習をさせるべき?
ストップウォッチなんていりませんよ。毎日の生活の中に「床で過ごす時間」を取り入れるだけで十分です。洗濯物を畳んでいる間は床に寝かせたり、メールを返信している間はゴロゴロさせておいたり。もしイライラして泣き出したら、抱っこしてあげてください。厳しい訓練をしたからといって、マイルストーンを早く達成できるわけではありません。赤ちゃんの神経系が、自分自身のペースで発達していくのを待つしかないのです。

お座りを飛ばして、いきなりハイハイし始めたら?
とにかく動きたくてたまらない「頑張り屋さん」の赤ちゃんもいます。リビングをずりばいで這い回るのに、座ってじっとしているのを嫌がるようなら、焦らなくても大丈夫です。「動いている」ということ自体が素晴らしい成長です。そのうち腕が疲れたことに気づき、「どうやってお座りの姿勢に戻ればいいか」を自分で発見する日が必ず来ます。

後ろに倒れて頭を打ったら、脳に障害が残ったりしない?
自分の子が床に頭を打ちつけるのを見るのは、本当に心臓に悪いですよね。あの「ゴツン」という音を聞くだけで血圧が急上昇します。でも医学的な観点から言うと、カーペットを敷いた床でのお座りの姿勢からの転倒なら、衝撃はごくわずかです。高いところから落ちたり、コーヒーテーブルの鋭い角にぶつけたりしない限り、大半は「びっくりして泣いているだけ」で、ケガをしているわけではありません。周りにクッションを置き、そばで見守りながら、「ちょっとした頭ごっつんは成長のプロセスのひとつ」と割り切りましょう。